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2021/07/31/2 宇良先生インタビュー

 

 

県大会で優勝し、四国大会出場を決めた中学野球部のコーチを務めておられる、中学2年2組担任で体育科教諭の宇良先生にインタビューしました。

■優勝おめでとうございます。今回の県大会優勝について感想を聞かせてください。

 

―県大会の接戦準々決勝から3試合全部1点差の試合だったんですけど、もう1点差の試合ってこう、指導者の中でもどうすることもない部分があるんです。本当に最後は生徒頼りになるんですけど、そこで生徒が踏ん張ってくれたのが大きかったなーと思います。もちろん、接戦でも勝てるように気持ちの面も含めて普段から色んなことを生徒に伝えてきたんですけど、そこを最後まで実行しきってくれた生徒に勝たせてもらった優勝だと思っています。

 

■生徒もしっかり頑張ったんですね。学生のスポーツって実力差がそこまでなくて、勝とうと思ってもなかなか勝つのが難しい部分があると思うのですが、そこを勝てるように普段からどのような声掛けを生徒にしてきたのかを教えて下さい。

 

―例えば、色んな選択が1日を過ごしている中にあって、その選択肢の中で常に自分に厳しいものを選ぶように常に言っています。試合の中の苦しい場面になっても「今まで苦しい方を選択してきたから大丈夫」っていうのを思えるように、日頃の生活の中でも実行できているということが大事だと思います。

あとは、目の前のやるべきことに全力で取り組んだからこそ得られるものがあるということは伝えるようにはしています。やっぱり苦しいことがあっても、そこに対して全力で立ち向かって得られるものってのは本当に大きいと自分の高校の野球生活を通して感じたので、それはこれからも伝えていきたいです。

 

■宇良先生は大手前高松高校の卒業生で野球部のキャプテンでしたが、確かに高校生のときも常に自分に厳しく、部活動だけではなく勉強にも一生懸命取り組んでいましたね。引退してから勉強に一本に切り替えて国立大学に現役合格するなど、文武両道がしっかりできていましたが、それを達成するために意識していたことはありますか?

 

―英単テストや漢字テストなどの小テストの勉強というのは全部休み時間にやっていました。野球の練習が終わった後少しの時間を使いながら取り組んでいました。とにかく、隙間時間の使い方にはこだわっていたので、それが教員としての今の仕事にも生きてきていると思います。

 

■隙間時間の使い方は超重要ですよね。話変わりますが、野球の面白い部分について教えて下さい。

 

―まずランナーが塁に出て、そのランナーをどういう風に前に進めていくかというゲームなのですが、その進め方が本当にいろいろあって、その進め方を選択できるというのが野球の面白いところです。どんな練習をしているかというのもチームにとって違いますし、バントであったり、盗塁であったり、エンドランであったりとか、そういった色んな作戦がある中で、この場面ではどれが一番適しているのかというのを選択して、それを最後実行できるかどうかっていう、そのハラハラ感が、攻撃においても守備においても野球の面白い所なのかなと思います。

 

■確かにそれは他のスポーツとは違う気がしますね。

 

―他のスポーツとの違いで言うと、一球一球の間に「間」があるというのは野球の一番の特徴だと思っていて、その間は「考える時間」になってくる。その時間の使い方が大切。そして、さっきも隙間時間を大切にすると言いましたが、その隙間時間をつかって色んなことを考えて、それを仲間に伝達して、チームとしてこうするぞってのを、一球一球の間で考えながらできるってのが野球が他のスポーツと違って、面白い所だと思います。

 

■野球はやっぱり頭使うってことですか?

 

―頭使った者勝ちです。他のスポーツに比べると、感覚でやる部分が少ないかなと思っています。「考える時間が一球一球の間にある」と言うところが本当に面白いです。

 

 

■なるほど!それは面白いですねー。じゃあ、繰り返しになるかもしれませんが、野球を通じてこういう生徒を育てたいというのがあれば教えてください。

 

―さっき言ったように、「考えて準備をすることの大切さ」というのがわかっている生徒です。自分の頭で考えた上で、最後自分の判断で実際に行動に移せる生徒というのを中学野球部の部活動を通じて育てたいです。あとは、それをチームとして伝達して、一つのプレーとしてまとめるということが野球では大切で、社会に出たときに所属している集団で一枚岩となって戦うというのも大事なので、「自分で考えて動ける」ということに加えて、「チームで決まったことをしっかりと実行することができる」という力を野球の中でつけてあげたいなと思います。

 

■宇良先生の考え方がよくわかりました。最後に、宇良先生にとってプロフェッショナルとは?

 

―自分を客観視できて、苦手な箇所を自分で見つけて、それに対する解決策も自分で見つけて、実際にそれを解決できる、そのプロセスが踏める人がプロフェッショナルかなと思います。

宇良先生ありがとうございました。