本日，オンラインを利用して，山口周先生によるCIL講演会（curiousity-inspiring lectures)を行いました。生徒たちには予め，山口先生著の『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか？』を夏の課題図書としていました。

この本には，グローバル企業が世界的に著名なアートスクールに幹部を送り込む，ニューヨークやロンドンの知的専門職が早朝のギャラリートークに参加する意味は…今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをしていくためには，「美意識」を鍛える必要があるからだと解説されています。

本日の講演会では，さまざまな資料を提示されながら，あらゆる角度から「美意識」を鍛えることの意味や鍛え方も教えていただきました。

現在は物質的な満足感がある，また，知識労働者に代わって人工知能が普及して，正解が即座に出せるようになった時代，正解が陳腐化して，あふれている。企業がSDGsを掲げながらも，捨てさせ，価値観を混乱させて，安いものの大量消費を促進させようとする。

そういった時代において，「生産性」「効率性」といった外部的なモノサシではなく，「真・善・美」を内在的に判断する美意識という内部のモノサシを充実させていく生き方が正解を出し，ビジネスを成功させるために必要とされている。本を読むこと，世界を旅すること，人と出会うことで考え方を広げておくことが大切だと語られていました。

 

講演後の座談会では，生徒が多くの質問を山口先生に投げかけました。多くの保護者の方にも講演会にお越しいただきました。たいへん有意義な時間となりました。